招
招
名詞
標準
文例 · 用例
最早それはいひツこなしとゝめるも云ふも一筋道横町の方に植木は多しこちへと招けば走りよるぬり下駄の音カラコロリ琴ひく盲女は今の世の朝顔か露のひぬまのあはれ/\粟の水飴めしませとゆるく甘くいふ隣にあつ焼の塩せんべいかたきをむねとしたるもをかし。
— 樋口一葉 『闇桜』 青空文庫
村上は友人の山崎を自宅の昼飯に招いた。
— 九鬼周造 『かれいの贈物』 青空文庫
この不思議な事件について、第三者の実証を確めるために、友人を招待しようと考えたのだ。
— 萩原朔太郎 『ウォーソン夫人の黒猫』 青空文庫
それで三人の友人が、いつも猫の現われる時間の少し前に、彼女の部屋に招待された。
— 萩原朔太郎 『ウォーソン夫人の黒猫』 青空文庫
彼らは何事かを思い詰めると、狂人の如くその一念に凝り固まり、理想に淫して現実を忘却してしまうために、遂には身の破綻を招き、狂気か自殺かの絶対死地に追い詰められる。
— 萩原朔太郎 『老年と人生』 青空文庫
かうした暗い光線はどこからくるのかあるいは理髮師や裁縫師の軒に artist の招牌をかけ野菜料理や木造旅館の貧しい出窓が傾いて居る。
— 萩原朔太郎 『定本青猫』 青空文庫
その青樹の葉つぱがかれを手招きかなしい雨の景色の中で厭やらしく 靈魂のぞつとするものを感じさせた。
— 萩原朔太郎 『定本青猫』 青空文庫
どこにぶらさげた招牌があるではなし交易をしてどうなるといふあてもありはしない。
— 萩原朔太郎 『定本青猫』 青空文庫