那風
那風
名詞
標準
文例 · 用例
そのチャンチャン坊主の支那兵たちは、木綿の綿入の満洲服に、支那風の木靴を履き、赤い珊瑚玉のついた帽子を被り、辮髪の豚尾を背中に長くたらしていた。
— 萩原朔太郎 『日清戦争異聞(原田重吉の夢)』 青空文庫
しかし能と歌舞伎劇とを比較する時、後者がより写実的であるように、他の南画や支那風の墨絵に比して、浮世絵がより写実的であるのは争われない。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
卓上の鮓に目寒し観魚亭「卓」という言葉、また「観魚亭」という言葉によって、それが紫檀か何かで出来た、支那風の角ばった、冷たい感じのする食卓であることを思わせる。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
支那風の苫船が、白柳の葉影につないであつた。
— ――詩壇の議論家に捧ぐ―― 『橋上』 青空文庫
窓のない、支那風の暗い寄宿舎には、男ばかりのくさい息がこもった。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
『入らつしやい…………』 まあさう云つたことで、壁際の支那風の椅子に腰かけてゐた三四人の若い女が立ち上る。
— 南部修太郎 『阿片の味』 青空文庫
部屋の一端に支那風の四角な寢臺が置いてある。
— 南部修太郎 『阿片の味』 青空文庫
とまれ、十|年前の秋の一|夜、乳色の夜靄立ち罩めた上海のあの茶館の窓際で聞いた麻雀牌の好ましい音は今も僕の胸底に懷しい支那風を思ひ出させずにはおかない。
— 南部修太郎 『麻雀を語る』 青空文庫