牛角
ぎゅうかく
名詞
標準
horn (of a cow)
文例 · 用例
奸譎な老人は、占卜者を牛角杯二|箇でもって買収し、不吉なシャクの存在と、最近の頻繁な雷鳴とを結び付けることに成功した。
— 中島敦 『狐憑』 青空文庫
奸譎な老人は、占卜者を牛角杯二箇で以て買收し、不吉なシャクの存在と、最近の頻繁な雷鳴とを結び付けることに成功した。
— 中島敦 『狐憑』 青空文庫
蝸牛角上の傲児 世は挙げて彼等を欽慕す。
— 北村透谷 『想断々(1)』 青空文庫
歴山王、拿翁、シイザル、之を英雄と称し豪傑と呼ぶ、英雄は即ち英雄、豪傑は即ち豪傑、然れども胸中の理想に立入りて之を分析すれば、片々たる蝸牛角上の傲児のみ。
— 北村透谷 『想断々(1)』 青空文庫
「世の中は蝸牛角上の争闘――私は東京にいるころには、つくづくそれがいやになったんですよ。
— 田山花袋 『田舎教師』 青空文庫
それゆえに、故らに無心な顔を作り、思慮の無い言を云い、互に瞞着しようと力めあうものの、しかし、双方共力は牛角のしたたかものゆえ、優もせず、劣もせず、挑み疲れて今はすこし睨合の姿となった。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
いつかはこの島々も消えてゆくなり牛と鶏だけが生きのこってこの二つの動物がまじりあう羽根のはえた牛とさかをもった牛角のはえた鶏尻尾のある鶏。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
その他石を神体とする大小諸社各地に散在してゐるが、大洲のそれのやうに、立石(メンヒル)、机石(ドルメン)、環状石群(ストーン・サアクル)等各種の形状を尽くして、整備保存せらるゝもの、真に天下無比であるといふので、有史以前の考古探討趣味は、蝸牛角上の争ひである現町政をさへ圧倒しつゝある。
— 河東碧梧桐 『南予枇杷行』 青空文庫