熟々
熟々
名詞
標準
文例 · 用例
二十七 それ熟々、史を按ずるに、城なり、陣所、戦場なり、軍は婦の出る方が大概|敗ける。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
熟々視ればどこにか俤が似通って、水晶と陶器とにしろ、目の大きい処などは、かれこれ同一であるけれども、英吉に似た、と云って嬉しがるような婦人はないから、いささかも似ない事にした。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
」 小芳はまた今更感心したように熟々云った。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
」「行場がないから、熟々拝見をしましたよ、……眩しい事でございました。
— 泉鏡花 『第二菎蒻本』 青空文庫
人だかりの間から熟々眺めて来て男は云ったのさ。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
どんな身の毛のよだつような男にしろ、嫉妬をあれほど妬かれるとあとに心が残るものさ」 若い芸妓たちは「姐さんの時代ののんきな話を聴いていると、私たちきょう日の働き方が熟々がつがつにおもえて、いやんなっちゃう」と云った。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
僕は熟々世の中の女に絶望して仕舞いました。
— 岡本かの子 『唇草』 青空文庫
僕は先生と對座して四方山の物語をして居ながら、熟々思ひました、世に美はしき生活があるならば、先生の生活の如きは實にそれであると、先生の言論には英雄の意氣の充て居ながら先生の生活は一見平凡極るものでした。
— 国木田独歩 『日の出』 青空文庫