早昼
はやひる
名詞
標準
文例 · 用例
同勢六人が繰出そうというには支度が容易の事ではない、しかも女の児四人というのであるからなおさら大へんだ、午前中に支度をととのえ、早昼で出かけようというのである。
— 伊藤左千夫 『浅草詣』 青空文庫
組合に用事があるので、早昼をやつた鶴吉が、店を出る時にも、お末は懸命で仕事をして居た。
— 有島武郎 『お末の死』 青空文庫
早昼食にして芋麦飯数碗、おいしい/\、ありがたい/\。
— 種田山頭火 『一草庵日記』 青空文庫
「早昼で出かけるぜ。
— 島崎藤村 『分配』 青空文庫
其処で私どもはお別れの杯を挙げ、女たちは早昼のお弁当を使うということになった。
— 若山牧水 『みなかみ紀行』 青空文庫
翌日、私と祖母とは早昼飯を済ませて家を出た。
— ――獄中手記―― 『何が私をこうさせたか』 青空文庫
天野祐吉の発明の場合はいっそう偶然の機会からなのであって、彼が早昼の食事をするために銀座の丸花屋という大阪寿司屋に飛びこんで鳥貝の押し寿司をほほばりながら、ちょいと店のガラス棚にならんだ蒲鉾の一列を見たときにあたかも稲妻が鏡に当って反射するように、この発明のアイデアが浮かびあがったのだ。
— 海野十三 『放送された遺言』 青空文庫
決して、それだけの時間や何かで計り知れぬ印象をうけますから、この間うち、ものをかくとき印象から脱するためにもかえって早昼をたべてすこしずつ、三十分ぐらい眠りました。
— 一九三九年(昭和十四年) 『獄中への手紙』 青空文庫