グチ
ぐち
名詞
標準
文例 · 用例
彼女の肩の辺から、枕の方へかけて、未だ彼女がいくらか、物を食べられる時に嘔吐したらしい汚物が、黒い血痕と共にグチャグチャに散ばっていた。
— 葉山嘉樹 『淫賣婦』 青空文庫
その一つが、またぞろ、緑屋の屋根へ落ち、御叮嚀に、屋根から天井まで打ち抜き、菓子を並べてある箱の上まで、落ちて来て、硝子板と菓子とを、グチャグチャに、一緒くたにしちまったのである。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
一行二日分の握飯は風呂敷に包んで若い方の剛力が背負って来たのだが、この男元来の無精者、雨が降っても蔽いもしなかったものと見え、グチャグチャに崩れた上に、雨に濡れてベトベトになっている。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
「ユグチュユモトの村へ出張して呉れ給へ。
— 宮沢賢治 『税務署長の冒険』 青空文庫
「君、ユグチュユモトへ行ってくれ給へ。
— 宮沢賢治 『税務署長の冒険』 青空文庫
そして次の朝早く署長はユグチュユモトの村へ向った。
— 宮沢賢治 『税務署長の冒険』 青空文庫
ちょっとふりかへって見るとユグチュユモトの村は平和にきれいに横たはりそのずうっと向ふには河が銀の帯になって流れその岸にはハーナムキヤの町の赤い煙突も見えた。
— 宮沢賢治 『税務署長の冒険』 青空文庫
黒と茶の二足のローファーと、ウィングチップまでもってる奴に、あんなイヤミはむだだった。
— 第1章 ローラーコースター、1966年 『45回転の夏』 青空文庫