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千万無量

せんまんむりょう
形容動詞名詞
1
標準
innumerable
文例 · 用例
幽かに言ひし一言あはれ千万無量の思ひを籠めて、まこと闇路に迷ひぬべき事なるを、引受けし我れ其甲斐もなく、世の嗤笑に為しも終らば、第一は亡き妹に対し我が薄井の家名に対し、伯母が身は抑も何とすべき。
樋口一葉 雪の日 青空文庫
而も猶、一寸立つて便所に行かうとすると、途中で曲つてゐる梯子段を踏み過つて、私は四五段も辷り落ち、肘をしたたか磨り剥いたのだが、驚いてとんで来た医者に、抱き取られながらも、いい気味だいい気味だ、死んだ弟を忘れてゐたから罰が当つたのだと、急にまた千万無量な思ひをするのであつた。
中原中也 亡弟 青空文庫
もう一つ、もう一つ酌いで欲しい、また、と立続けに引掛けても、千万無量の思が、まるで、早鐘のごとくになって、ドキドキと胸へ撞上げるから、酒なざどこへ消えるやら。
泉鏡花 日本橋 青空文庫
が、それを心着いた時は――と云って垂々と額に流るる汗を拭って――ただ一瞬間に千万無量、万劫の煩悩を起した。
泉鏡花 唄立山心中一曲 青空文庫
わたくしの母は「言い現さないでは言い現せず、言い現そうとすれば言い現し切れない千万無量の想い」のことを昔からの文句でいい伝えて「真下の灯のもとの文書きみたようで」と言いました。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
君が秘密の日くれどき、ひとり心につきつめてそつとさぐりを投げつくる深き恐怖か、わが涙――千万無量の瞬間に雪はちらちらふりしきる。
北原白秋 東京景物詩及其他 青空文庫
世間への義理や家内への示しのため、親類会議の真中へ一人息子を呼び出して、「久離切っての勘当」 を云い渡す親達の怒った眼と正反対に涙ぐましい鼻の表現――そこにすっかり現われている千万無量の胸のうちは、その座にいる人々をして道理至極とうなずかせずには措きません。
夢野久作 鼻の表現 青空文庫
狂ひ出でんずる息を厳く閉ぢて、燃るばかりに瞋れる眼は放たず名刺を見入りたりしが、さしも内なる千万無量の思を裹める一点の涙は不覚に滾び出でぬ。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
作例 · 標準
感謝の気持ちは千万無量です。本当にありがとうございました。
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宇宙に広がる星々の数は、まさに千万無量と言えるだろう。
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この絵画に込められた作者の想いは、千万無量だと感じた。
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