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儘ならぬ

ままならぬ
表現
1
標準
unable to do (as one wishes)
文例 · 用例
が、儘ならぬは浮世の常、この忠実な鉄瓶職人の家庭に思はぬ運命の暗影が射し始めた。
幸田露伴 名工出世譚 青空文庫
それがなくて、けさお父っさんに逢うのだったら、どんなにか嬉しかろうと、つくづく世の中の儘ならぬを、じれったくも思うのである。
森鴎外 青空文庫
ある時は儘ならぬ運命にぢれて些細な事に爭ひ合ひ、あなたはあなた、私は私の絶望や失意を露骨にして、お互の上に辛い課税をかけ合ひました。
――ある妻の手紙―― 青空文庫
油断すると醜男が同じ蚊帳に寝てるやうな、儘ならぬ世の中だ。
大正五(一九一六)年 茶話 青空文庫
儘ならぬ世の義理に心ならずとは言ひながら、斯かる誠ある人に、只々|一言の返事だにせざりし我こそ今更に悔しくも亦罪深けれ。
高山樗牛 瀧口入道 青空文庫
儘ならぬ世の義理に心ならずとは言ひながら、斯かる誠ある人に、只つれなき浮世と諦めても、命ある身のさすがに露とも消えやらず、我が思ふ人の忘れ難きを如何にせん。
高山樗牛 瀧口入道 青空文庫
あの晩の酒だって、泣いていたのだって、みんな儘ならぬからこそ憤ろしくなったのです。
長谷川時雨 芳川鎌子 青空文庫
斯くて一葉の印刷物を記者に渡たしたる彼れは、稍々其の顏面を曇翳を浮かべつゝ、眞の慈善家は大抵資財なく、富めるもの多くは慈善家にあらず、儘ならぬ世や。
鳥谷部春汀 明治人物月旦(抄) 青空文庫
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