義理にも
ぎりにも
表現
標準
in all conscience
文例 · 用例
温泉場へ來たからには義理にも度々温泉に浴しなければならないといふ譯もないが、すこしすまなかつたやうな氣がする。
— 寺田寅彦 『伊香保』 青空文庫
義理にも進んで行きたがる様な素振りは出来ない。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
私のやうなものでも、義理にも、嫌ひだなんて言はれませんもの。
— 泉鏡太郎 『淺茅生』 青空文庫
それから、ずっと黙りで、橋を渡った処で、(今のは、)とお尋ねなさるんでさ、義理にも大阪城、と申さないじゃ、第一日本一の名城に対して、ははは、」とものありげにちょっと顔を見る。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
一事が万事、丁稚奉公は義理にも辛くないとは言えなかったが、しかしはじめての盆に宿下りしてみると、実家はその二三日前に笠屋町から|上ノ宮町の方へ移っていました。
— 織田作之助 『アド・バルーン』 青空文庫
「あのくらいにしてやったんだから、義理にもお袋が一度は来るでしょう――?
— 岩野泡鳴 『耽溺』 青空文庫
しかも、現実の彼等が義理にも賢明といえるだろうか?
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
四十四「……一旦縁を切ってしまった上では、私が心持にも、また世間の義理にも、疚しいことはないんですから、それが未練というんでしょう。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫