致しかねる
いたしかねる
動詞-一段
標準
to be unable to do
文例 · 用例
好物の酒も控へねばならず、歩行にも一寸不自由で、乗物に揺られますのが又苦痛といふわけで、然し今宵は一代の繁栄を決する大事の秋で人まかせには致しかねるところから、かうして出向きましたやうな次第で。
— 坂口安吾 『盗まれた手紙の話』 青空文庫
また一方に於いて疎開もやっていたはずだから、うまく行けば案外建物をこわしたに止まるやも知れず、いくら神経ののろくさい軍官民の指導者たちも、今度はちゃんとやっておいてくれたろうと思うが、さあ信用はまだまだ致しかねるをいかにせんや。
— 海野十三 『海野十三敗戦日記』 青空文庫
「そこではお話も致しかねる。
— 怪談抜地獄 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫
事の真偽は保証致しかねるが、「安政見聞誌」は相当に信用の出来る本だから、おそらくでたらめではなかろうと思われる。
— 武者金吉 『地震なまず』 青空文庫
「それがあなた方はそう言われますが今まで印度の方では随分手を焼いていますから、残念ながら私共ではいきなり御信用も致しかねるのです。
— 橘外男 『ナリン殿下への回想』 青空文庫
「この通り持病でお話も致しかねるくらい、染五郎(今の幸四郎)がおればいろいろ知っていますが、生憎来ておりません。
— 山本笑月 『明治世相百話』 青空文庫
ともあれ、どちらからでも、お草鞋をお解きあって、まずまず上へ――」 と、夫妻して、手もとらぬばかりすすめたが、秀吉は、依然“立ち寄りの客”の気がるさで、「北ノ庄へ急ぐ途中、ゆるりとも致しかねる。
— 第九分冊 『新書太閤記』 青空文庫
が――更に辞を低くして、『恐れ入るが、一言、口上をもって、お伝え賜わるまいか』『お上へ、伝達の上でなくては、何事も致しかねる』『然らば……覚え書一通、お書きとり願って、目付衆まで、伺って戴きたい』 やむなく、挨拶人は筆を執って、『仰せられい』 と、渋々、聞き書きを認めだした。
— 吉川英治 『新編忠臣蔵』 青空文庫
作例 · 標準
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