心月
しんげつ
名詞
標準
文例 · 用例
このお寺の境内の観音堂のほとりに、小太郎が子どものじぶんに植えたウメの木が一本ありましたが、紅蓮は朝夕そのウメの木を見てわが夫としのび、なおそのほとりに庵を結んで心月庵と呼んでおりました。
— 佐々木喜善 『東奥異聞』 青空文庫
教師からしてそういう不料簡だから、世道日におとろえ人心月にすさむばかりだ。
— 佐々木邦 『苦心の学友』 青空文庫
九度山の伝心月叟事――真田幸村こそは油断のならぬ漢である。
— 円明の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
伝心月叟と今は名まで変えたりとはいえ、主の幸村は、真田昌幸が直子、その実兄の信幸は、現に、徳川系の諸侯のひとり。
— 円明の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
しかし、幸村自身は伝心月叟と世捨人めかして、草庵に質素な生活をしていたし、そんな莫大な金を費う途はない。
— 吉川英治 『随筆 宮本武蔵』 青空文庫
然し、幸村自身は傳心月叟と世捨人めかして、草庵に質素な生活をしてゐたし、そんな莫大な金を費ふ途はない。
— 吉川英治 『折々の記』 青空文庫