眠剤
みんざい
名詞
標準
sleeping pills
文例 · 用例
その巻頭に訳載されている「兵法家アイネアス」を冬の夜長の催眠剤のつもりで読んでみた。
— 寺田寅彦 『変った話』 青空文庫
飲む方も催眠剤に珈琲を使用するようでは、全く憂鬱だろうが、そんな風に飲まれる珈琲も恐らく憂鬱であろう。
— 織田作之助 『大阪の憂鬱』 青空文庫
催眠剤に使用される珈琲は結局実用的珈琲だが、今日の大阪もついに実用的大阪になり下ってしまったのだろうか。
— 織田作之助 『大阪の憂鬱』 青空文庫
自分はその頃もっぱら焼酎で、催眠剤を用いてはいませんでしたが、しかし、不眠は自分の持病のようなものでしたから、たいていの催眠剤にはお馴染みでした。
— 太宰治 『人間失格』 青空文庫
隣室の夫も、ねむられない様子で、溜息が聞え、私も思わず溜息をつき、また、あのおさんの、 女房のふところには 鬼が棲むか あああ 蛇が棲むか とかいう嘆きの歌が思い出され、夫が起きて私の部屋へやって来て、私はからだを固くしましたが、夫は、「あの、睡眠剤が無かったかしら。
— 太宰治 『おさん』 青空文庫
だいぶ前から不眠症にかかって催眠剤を摂らねば寝付きの悪くなっていた彼は、秋近の夜の眠のためには、いよいよ薬を強めねばならなかった。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
そこで催眠剤の大箱を一個買い、それからほかの薬屋に行って別種の催眠剤を一箱買った。
— 太宰治 『姥捨』 青空文庫
」 嘉七は、催眠剤だけでは、なかなか死ねないことを知っていた。
— 太宰治 『姥捨』 青空文庫