癪持ち
しゃくもち
名詞
標準
文例 · 用例
中尉は下顎骨の張った、獰猛な、癇癪持ちらしい顔をしていた。
— 黒島傳治 『氷河』 青空文庫
伯父は変わり者で、短気な癇癪持ち、怒ったら口汚いのですが、平生は引っ込み思案でして。
— THE FIVE ORANGE PIPS 『橙の種五粒』 青空文庫
戸部さんは吃りで、癇癪持ちで、気むずかしやね。
— 有島武郎 『ドモ又の死』 青空文庫
一体そんな云ひ懸りを云ふ様な所へ周旋する君からしてが不埒だ」「おれが不埒か、君が大人しくないんだか、どつちかだらう」 山嵐もおれに劣らぬ肝癪持ちだから、負け嫌な大きな声を出す。
— 夏目金之助 『坊っちやん』 青空文庫
一体そんな云い懸りを云うような所へ周旋する君からしてが不埒だ」「おれが不埒か、君が大人しくないんだか、どっちかだろう」 山嵐もおれに劣らぬ肝癪持ちだから、負け嫌いな大きな声を出す。
— 夏目漱石 『坊っちゃん』 青空文庫
癇癪持ちの教師は平手で横っ面をぴしゃりと食らわすのもあった。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
その頃の私はまだ癇癪持ちでしたから、そう不真面目に若い女から取り扱われると腹が立ちました。
— 夏目漱石 『こころ』 青空文庫
今までは車屋のかみさんでも捕えて、鼻づらを松の木へこすりつけてやろうくらいにまで怒っていた主人が、突然この反古紙を読んで見たくなるのは不思議のようであるが、こう云う陽性の癇癪持ちには珍らしくない事だ。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫