無駄花
むだばな
名詞
標準
blossom which fails to produce fruit
文例 · 用例
処は何処で、何と云う名の小作人の田では去年の三ケ一ほか上らなかったとか、誰それの稲は無駄花ばっかりでねたのは少しほかなかったとか、そう云う事をあきるほど云いつくしてから、「けど、己の田はいい方なんだっし、 御年貢だけはありやすかんない。
— 宮本百合子 『農村』 青空文庫
しかし、女はそのような自身の開花を人生において無駄花とは感じていないのです。
— 一九四〇年(昭和十五年) 『獄中への手紙』 青空文庫
わたしたちが学校の寄宿舎では、夜の自修時間がすむころから、話の合うものどうしたがいに集まりまして、おそくまで青年らしいむだばなしによくふけりました。
— 島崎藤村 『力餅』 青空文庫
玄関わきの、もとの用人部屋には、佐吉と国平と滝蔵という、三人の男衆が、勝手な恰好で寝そべって、むだばなしをしていた。
— 林不忘 『巷説享保図絵』 青空文庫
まだ 3つと はんぶんしか おわってないし、 ほら、 それに せめて むだばなしで てを とめたりしなけりゃ ―― がんばろうよ、 こびとさん、 がんばってよ!
— THE NURSERY "ALICE" 『えほんのアリス』 青空文庫
小屋の長くつらなった列――小屋に付属した壇の上には、小さいベランダにすわるようにすわっている人がある――その列の前には、遊びたわむれる動きと、ごろごろねそべっている安息、訪問とむだばなし、場所柄の無拘束をあつかましくのんきにたのしんでいる裸形に並んで、念入りな朝の端麗があった。
— DER TOD IN VENEDIG 『ヴェニスに死す』 青空文庫
作例 · 標準
植物学的には、おしべだけがある花や、受粉しても実を結ばない花を無駄花と呼ぶ。
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どれほど華やかに咲き誇っても、実を結ばぬ無駄花は農家にとって喜ばしいものではない。
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「恋もまた同じ。咲くだけ咲いて実らぬ無駄花に終わることもある」と、彼女は独りごちた。
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