経義
けいぎ
名詞
標準
文例 · 用例
後世の註疏によらずに、ただちに経義を窮めようとする仲平がためには、古賀より松崎慊堂の方が懐かしかったが、昌平黌に入るには林か古賀かの門に入らなくてはならなかったのである。
— 森鴎外 『安井夫人』 青空文庫
淡淵は「其講経不拘漢宋、而別新古、従人所求、或用漢唐伝疏、或用宋明註解」平洲の如きも、「講説経義、不拘拘于字句、据古註疏為解、不好参考宋元明清諸家」と云ふのである。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
渡辺の経義は塾生等が喜んで聴いたが、井口の本草はさうでなかつた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
それが三経義疏と呼ばれてゐるものである。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
白石の塾に居て漢書は如何なるものを読だかと申すと、経書を専らにして論語、孟子は勿論、すべて経義の研究を勉め、殊に先生が好きと見えて詩経に書経と云うものは本当に講義をして貰て善く読みました。
— 福翁自伝 『福翁自伝』 青空文庫
野田笛浦と云う人が父の親友で、野田先生はどんな人か知らない、けれども山陽を疎外して笛浦を親しむと云えば、笛浦先生は浮気でない学者と云うような意味でしたか、筑前の亀井先生なども朱子学を取らずに経義に一説を立てたと云うから、その流を汲む人々は何だか山陽流を面白く思わぬのでしょう。
— 福翁自伝 『福翁自伝』 青空文庫
左国史漢は勿論、詩経、書経のような経義でも、又は老子荘子のような妙な面白いものでも、先生の講義を聞き又自分に研究しました。
— 福翁自伝 『福翁自伝』 青空文庫
なおこの淵源に遡れば、当時の漢学の程朱主義は、詩文を卑み経義を尊ぶことに傾いていたから、詩作の上にも、あまり詩人めいた詩らしい詩を取らなかったのである。
— 内藤鳴雪 『鳴雪自叙伝』 青空文庫