妙なる
たえなる
連体詞
標準
exquisite (e.g. melody)
文例 · 用例
隣りに言葉|訛り奇妙なる二人連れの饒舌もいびきの音に変って、向うのせなあが追分を歌い始むれば甲板に誰れの持て来たものか轡虫の鳴き出したるなど面白し。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
この精妙なる器械によってわれわれは自由に過去にも未来にも飛んで行くことができるというのである。
— 寺田寅彦 『映画時代』 青空文庫
それなのに、活字の大小の使い分けや、文章の巧妙なる陰影の魔力によって読者読後の感じは、どうにも、書いてある事実とはちがったものになるのである。
— 寺田寅彦 『錯覚数題』 青空文庫
金絲の綉をした上衣を日に煌かして行く大買人もあれば、重さうな荷物を脊負てゆく人足もある、香料の妙なる薫が折り/\生温い風につれて鼻を打つ、兒童は極樂へでも行つた氣になつて、茫然と日の晩るまで斯うして居た。
— 国木田独歩 『怠惰屋の弟子入り』 青空文庫
けれども靈妙なる石は遂に影をも見せないので流石の權勢家も一先搜索を中止し、懸賞といふことにして家に歸つた。
— 國木田獨歩 『石清虚』 青空文庫
浜は昼間の賑わいに引きかえて、月の景色の妙なるにもかかわらず人出少し。
— 国木田独歩 『女難』 青空文庫
如何に巧妙なる説明も、それは結局投影の創造であつて物そのものではないだらう。
— 有島武郎 『詩への逸脱』 青空文庫
紅の梢を行く汽車さへ、轟きさへ、音なき煙の、雪なす瀧をさかのぼつて、輕い群青の雲に響く、幽なる、微妙なる音樂であつた。
— 泉鏡太郎 『魔法罎』 青空文庫
作例 · 標準
彼女の奏でるヴァイオリンの音色は、妙なる旋律となって会場に響き渡った。
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静かな森の中に、妙なる鳥のさえずりが聞こえてきた。
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「この物語は、妙なる結末を迎えるだろう」と、読者は期待した。
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