引き合わす
ひきあわす
動詞
標準
文例 · 用例
恍惚と顔を上げ、前途を仰ぐように活々した瞳をぱっちりと※いたが、流を見入って、疲れたか、心にかかる由ありしか、何となく弱々と、伏目になってうつむいて、袖口を胸で引き合わすと、おのずからのように、歩が運んで、するする此方へ。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
引き合わすと云っても、向うは一間隔てた部屋の床の間にいるのに、遥かこっちで平伏でもないが、坐っているわけなんです。
— 吉田茂 『私は隠居ではない』 青空文庫
ひろげたその手紙とひき合わすように、テーブルの上にかがみかかってモスク※市街地図をしらべていた素子が、「へえ。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
自分の女を、家族や親類の女に引きあわすのは、なかなかの難事業である。
— 林不忘 『巷説享保図絵』 青空文庫