慮
慮
名詞
標準
文例 · 用例
糟谷はまた自分の結婚するについてもその当時あまりに思慮のなかったことをいまさらのごとく悔いた。
— 伊藤左千夫 『老獣医』 青空文庫
うっかりして過渡期の時代におったというのが、つまり思慮がたらなかったのだ……。
— 伊藤左千夫 『老獣医』 青空文庫
深川の乳屋も知ってる人と見え、やあとあいさつして遠慮もなくあがってきた。
— 伊藤左千夫 『老獣医』 青空文庫
遠き慮りなき時は、近き憂ありとは、能くも云うたものじゃと我から自分を嘲ったのである。
— 伊藤左千夫 『家庭小言』 青空文庫
三人が菓子をもらいに来る、お児がいちばん無遠慮にやってくる。
— 伊藤左千夫 『奈々子』 青空文庫
拠処なく物を云うにも、今までの無遠慮に隔てのない風はなく、いやに丁寧に改まって口をきくのである。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
年をとっての後の考えから言えば、あアもしたらこうもしたらと思わぬこともなかったけれど、当時の若い同志の思慮には何らの工夫も無かったのである。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
少なくとも語の起源について考える場合に、このことを考慮の外においてはならないのであります。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫