夜具
やぐ
名詞
標準
bedding
文例 · 用例
貸夜具屋が病院からの電話で持込むところと想定してみる。
— 寺田寅彦 『病院風景』 青空文庫
家の敷金として、百圓くらゐ用意しなければならぬし、その他家財道具一切を買はなければならぬし、そのためには、どうしても、もう百圓は必要であらうし、とにかく、結婚當時の私には、著てゐる著物と、机と夜具、それだけしかなかつたのであるから、ずゐぶん心苦しいことが多かつた。
— 太宰治 『當選の日』 青空文庫
未だ荒壁が塗りかけになつて建具も張つてない家に無理無體に家財を持ち込んで、座敷の眞中に築いた夜具や箪笥の胸壁の中で飯を食つて居る若夫婦が目に付いたりした。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
戸の外を、桜|樹立がぐるりと囲む……桜が……しんしんと咲き静まった桜樹立が真夜中に……棟を圧して桜樹立が……桜樹立がしんしんと……私は、ぞっとして夜具をかぶった。
— 岡本かの子 『病房にたわむ花』 青空文庫
私の体は夜具の底にかたく丸まり、じっくりと汗になって居ました。
— 岡本かの子 『病房にたわむ花』 青空文庫
そんな彼らがわれわれの気もつかないような夜具の上などを、いじけ衰えた姿で匍っているのである。
— 梶井基次郎 『冬の蠅』 青空文庫
同じ切れ地で夜具ができていたのだった。
— 梶井基次郎 『過古』 青空文庫
寝る時、上人は帯を解かぬ、もちろん衣服も脱がぬ、着たまま円くなって俯向形に腰からすっぽりと入って、肩に夜具の袖を掛けると手を突いて畏った、その様子は我々と反対で、顔に枕をするのである。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
作例 · 標準
「夜具を整えておきましたので、どうぞこちらでお休みください」と旅館の女将に案内された。
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押し入れの奥から、来客用の高級な夜具を取り出して、天日で干しておく。
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古い屋敷を整理していたら、江戸時代から使われていたと思われる煤けた夜具が見つかった。
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