年寄りじみた
としよりじみた
形容詞-語幹
標準
like an old man
文例 · 用例
あの年寄りじみた、きつい苦みがないし、晴々しい匂ひがするし、茶といふよりも、若葉の雫を啜るといふ感じである。
— 岡本かの子 『新茶』 青空文庫
知らん顔をしていてやるんだが、あんまり「可愛い児」だというからつい見る気になると、私たちの鼻さきに、握拳大の、それでいて妙に年寄りじみた赤ぐろい顔が、一|打ほどずらりと突きつけられていた。
— テムズに聴く 『踊る地平線』 青空文庫
年寄りじみたことながらも、これで年代の相違ということは年とともに私には面白くなって来る。
— ――木人夜穿靴去、石女暁冠帽帰(指月禅師) 『夜の靴』 青空文庫
いかにもこれは年寄りじみた考えかも知れない。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
サルツブルヒの展望台ガイスベルク Gaisberg, 1286m. も、登山鉄道は五月一日までは開けないし、歩いて暇をつぶすくらいなら、遠望なんて年寄りじみた真似をするよりは、ずっと近く山へ行った方が気が利いてると思ったから、さっぱりとこれは旅程から取りのぞいた。
— 辻村伊助 『スウィス日記』 青空文庫
虎船長から、じきじきの命令でさあ」 といって、常日ごろ、ばかに年寄りじみたことをいうので、“お爺”と綽名のある丸本水夫だが、すこし当惑の色が見える。
— 海野十三 『火薬船』 青空文庫
それは少し年寄りじみた小男で、これまでついぞ見掛けたことのない男であつた。
— PECHEURS D'ISLANDE 『氷島の漁夫』 青空文庫
花や、水桶をさげた姉妹たちのほかに正太郎が紋付袴で胸をのけぞってゆくのに並んで、小さい躯の千吉も袴はつけていないが丈の長い羽織を着、供え団子のお華束を両手で捧げるように持って、年寄りじみた歩き方で続いた。
— 壺井栄 『暦』 青空文庫