気もそぞろ
きもそぞろ
表現
標準
feeling restless
文例 · 用例
で……霞へ渡る反橋を視れば、そこへ島田に結った初々しい魂が、我身を抜けて、うしろ向きに、気もそぞろに走る影がして、ソッと肩をすぼめたなりに、両袖を合せつつ呼んだのである。
— 泉鏡花 『怨霊借用』 青空文庫
すわと言えば、追い立つるとも、驚かすとも、その場合のこととして……第一、気もそぞろなことは、二度まで湯殿の湯の音は、いずれの隙間からか雪とともに、鷺が起ち込んで浴みしたろう、とそうさえ思ったほどであった。
— 泉鏡花 『眉かくしの霊』 青空文庫
酒と聞いて、気もそぞろで、この(先生様)といった言は、この時愛吉の耳には入らなかったのである。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
はるか宇品の方の空では探照灯が揺れ動いている夕闇の校庭に立たされて、予備少尉の話をきかされている時、正三は気もそぞろであった。
— 原民喜 『壊滅の序曲』 青空文庫
はるか宇品の方の空では探照燈が揺れ動いてゐる夕闇の校庭に立たされて、予備少尉の話をきかされてゐる時、正三は気もそぞろであつた。
— 原民喜 『壊滅の序曲』 青空文庫
それもあちらこちらと誰かに追われているような風で、気もそぞろにもう後の三人のいるのも知らぬげだった。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
たぶん、ひっ組んだまま陥没地に落ちたのだろうと、マヌエラは気もそぞろであったが、やがて紅い蔓花で花環を編んで、じぶんを救おうとして死んで故郷へもどったドドのために、接吻とともに底しれぬ墓へ投げこんだ。
— 有尾人 『人外魔境』 青空文庫
「拙者、今夜は、いかなる幸運か――吉祥天女が天下ったような気がして、とんと、気もそぞろになり申すよ。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
作例 · 標準
明日の海外旅行が楽しみすぎて、パッキングをしていても気もそぞろだ。
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「ちょっと、さっきから気もそぞろじゃない。私の話、聞いてる?」と怒られた。
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大事な商談を控えた彼は、ランチの間もずっと気もそぞろな様子だった。
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