靡かす
なびかす
動詞-五段-サ行動詞-他動詞
標準
to seduce
文例 · 用例
コリヤ道人、爾が天眼鏡は違はずとも、草木を靡かす我なるぞよ。
— 泉鏡花 『妙齡』 青空文庫
大工のせがれがショパンにあこがれ、だんだん横に太るばかりで、脚気を病み、顔は蟹の甲羅の如く真四角、髪の毛は、海の風に靡かすどころか、頭のてっぺんが禿げて来ました。
— 太宰治 『風の便り』 青空文庫
なぜならば靡かす技倆が無いということになるから。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
唄うほどに踊るほどに、打拳、弄弁、挑みかゝる満座の芸人と八面応酬してこれを斬り靡かすのに何の雑作もなかった。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
故に苟くも粋を立抜かんとせば、文里が靡かぬ者を遂に靡かす迄に心を隠かに用ひて、而して靡きたる後に身を引くを以て最好の粋想とすべし。
— 北村透谷 『粋を論じて「伽羅枕」に及ぶ』 青空文庫
内府は病み疲れたる身を脇息に持たせて、少しく笑を含みて重景を見やり給ひ、『いかに二郎、保元の弓勢、平治の太刀風、今も草木を靡かす力ありや。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
急に湿気を含んだ風が草の葉を靡かすと、樹木の上を雲が走って、陽は翳って行った。
— 原民喜 『夢と人生』 青空文庫
歩廊に溢れた出迎えの群衆は帽子を振るもの、手巾を靡かすものでどよめき返した。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
作例 · 標準
彼はその類まれな話術で、周囲の反対派を次々と味方に靡かした。
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自分の地位や権力を利用して、意中の相手を無理やり靡かそうとするのは卑怯だ。
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巧みな戦略を駆使して、競合他社のクライアントをこちら側に靡かすことに成功した。
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