水取
もいとり
名詞
標準
文例 · 用例
多一の声は凜々として、「しもにんにんの宝の中に――火取る玉、水取る玉……イヤア、」 と一つ掛けた声が、たちまち切なそうに掠れた時よ。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
しかるに国に随っては、ちょうどわが邦上方で奈良の水取といって春の初めにかえって冷ゆるごとく、暖気一たび到ってまた急に寒くなる事あり。
— 羊に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
三十日 曇 七・〇〇発 七・五〇水取入口 一・三〇奈川渡 例の踵が痛み思うように歩けなかった。
— 加藤文太郎 『単独行』 青空文庫
(六月十九日)『俳星』に虚明の「お水取」といふ文があつて奈良の二月堂の水取の事が細しく書いてある。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
誰に死水取って貰ふ人もいないのぢゃ仕様あるまい……』 それは人に云はれる迄もなく老婆自身行末の事を考へれば心細い限りだった。
— 金田千鶴 『霜』 青空文庫
中臣氏のは其と違つて、水取りの本縁を述べた「中臣天神寿詞」を伝へて居た。
— 唱導的方面を中心として 『国文学の発生(第四稿)』 青空文庫
奈良のお水取りがすんだ日からは、めっきり日ざしが春めいてきた。
— 正岡容 『寄席』 青空文庫
十七そんなことから、最初は真面目でよばれに行く気はなかったのだけれども、妙子の話でだんだん好奇心が募って来たのと、先方から再三招待があって断りにくくなったのとで、とうとうキリレンコの家へ出かけて行ったのは、春とは云ってもお水取の最中の冴え返った日のことであった。
— 上巻 『細雪』 青空文庫
ウィキペディア曖昧さ回避
水取(みずとり) 水をくみ取ること。また、それに用いる道具や、それを仕事とする人のこと。 律令制の宮内省における主水司の官人。もいとり、もんどり、もんど。 お水取り - 奈良・東大寺で行われる修二会の行事のひとつ。 日本の姓のひとつ。 日本の地名 福井県小浜市水取 京都府京田辺市水取 京都府京田辺市薪水取(町名) 大分県豊後高田市水取 大分県中津市本耶馬渓町跡田水取(小字) 水取碆 - 大分県佐伯市の沖合、地黒島と沖黒島の間にある岩礁
出典: 水取 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0