油問屋
あぶらどんや
名詞
標準
文例 · 用例
此の後明治十一年七月十日、千葉県下|下総国野田宿なる太田屋という宿屋へ泊り合せて、図らずも橋本幸三郎が奧木佐十郎と云う前申上げました足利江川村の機織屋が、孫の布卷吉を連れて亀甲万という醤油問屋へ参るに出会い、敵の手掛りを得ると云うお話でございます。
— 三遊亭圓朝 『霧陰伊香保湯煙』 青空文庫
亭主は村役場の小使に雇われたり、近隣の醤油問屋の帳付などに雇われたりしたが三月と同じところに勤めたことがない。
— 小川未明 『凍える女』 青空文庫
この世の中にあんな良い女房があると思つただけで、あつしは生きてゐる張合ひが付きましたよ」「この世の中には――大きく出やがつたな」「鎌倉町の油問屋越前屋治兵衞の内儀でお加奈さんの噂は、親分も聽いたことがあるでせう」「知らないよ。
— 艶妻傳 『錢形平次捕物控』 青空文庫
「白石屋半兵衛――こいつに間違いはねえ」「なるほど、それが赤井市兵衛の変名だったのかい」「三年前にこの町内へ来て、米、油問屋の古い暖簾を居抜きのまま買ったんだ、その代金が七百五十両」「なるほど」「武家出だそうで、商売は番頭任せ、五十五六のまだ達者な身体を持て扱って、好き放題に日を暮している。
— 百四十四夜 『銭形平次捕物控』 青空文庫
」「大坂屋、――油問屋でございました、ヘエ」「主人は人手に掛って死んだに相違ないが、お前には心当りはないかえ」「それを承って、ただもうびっくりしております。
— 百四十四夜 『銭形平次捕物控』 青空文庫
出立の日となると、蜂須賀七内はすっかり髪容まで変えて、清洲の油問屋の註文取という旅拵えをして出かけた。
— 第一分冊 『新書太閤記』 青空文庫