一時に
いちどきに異読 いちじに・いっときに
副詞
標準
at the same time
文例 · 用例
私は今、右のことが分つたので歓喜にむせぶ気持でゐるが、又一方、長年求めあぐんで、暗中模索してゐたものが、一時に分つたので、慄へてもゐるといつた状態である。
— 中原中也 『詩壇への抱負』 青空文庫
朝十一時に目が覚めた。
— 中原中也 『我が生活』 青空文庫
ああすべて惱ましき光の中に桃の笑みてふくらむ情慾の一時にやぶれてどくどくと流れ出でたり。
— ――敍情小曲―― 『春晝』 青空文庫
一時に襲って来た夕立の烈しい勢が、雀の動作によってよく描かれている。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
『ほれ喧嘩だ』と、云ふとドツと一時に動搖めいて一崩れ、ばたばたと男の後を追うて、津浪が押し寄せた樣、逸早く合點した連中は、聲を擧げて突貫した。
— 萩原朔太郎 『二十三夜』 青空文庫
向こうところに敵なくして剣の力で信仰と権勢を植え付けて行った半生の歴史はそれほど私の頭に今残っていないが、全盛の頂上から一時に墜落してロシアに逃げ延び、再びわずかな烏合の衆を引き連れてノルウェーへ攻め込むあたりからがなんとなく心にしみている。
— 寺田寅彦 『春寒』 青空文庫
霊山の雲霧のごとく立昇る湯気の中に、玲瓏玉を溶かせるごとき霊泉の中に紅白の蓮華が一時に咲き満ちたような感じがしたのであった。
— 寺田寅彦 『二つの正月』 青空文庫
昨日よりの疲れ一時に洗い去られしようにてからだのび/\となる。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
作例 · 標準
「そんなに一時に話しかけられたら、誰の言葉を聞けばいいのか混乱しちゃうよ」
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改札機の故障により、一時に押し寄せた通勤客で駅構内は一時パニック状態となった。
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「今月は車検代と保険の更新が一時に重なってしまって、家計がかなり苦しいんだ」
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長年連れ添った夫婦が、まるで後を追うかのように一時に息を引き取った。
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