朝に夕に
あさにゆうに
表現
標準
(in the) morning and evening
文例 · 用例
その癖、身じまいをする事ったら、髪も朝に夕に撫でつけて、鬢の毛一筋こぼしていた事はない。
— 泉鏡花 『陽炎座』 青空文庫
最後の二十日間、朝に夕に看護してゐたのは、こちらの疲れた神經の一端に觸れたもぬけの土くれであつて――どうも、この薄ぐらい樹かげに、父は、見えないが、まだ立つてゐるらしい―― 然し、また、それが乃ち死の影かも知れない――などと考へて、渠は思はず身の毛をそうげ立てた。
— 發展 『泡鳴五部作』 青空文庫
苦労をする男も辛いには相違ないが、これから先、朝に夕にその苦労を思いやる自分の辛さもしみじみ思いやられた。
— 岡本綺堂 『心中浪華の春雨』 青空文庫
わたしはこのごろ自分の庭のあき地を徘徊して、朝に夕にめっきりと伸びてゆく唐もろこしの青い姿を見るたびに、三浦老人その人のすがたや、その当時はまだ青二才であった自分の若い姿などが見かえられて、今後更に二十余年を経過したらば、こゝらのありさまも又どんなに変化するかなどと云うことも考えさせられる。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
まだ來たばかりで、朝に夕に故郷の母のことを思つて打しをれてゐると、そこにその時分丁度十三四で、年のわりに聰明で歌を詠むことが上手で、多い同胞の中ではことに器量の好い窕子がそつと寄つて來て、『お前、泣いてゐるの……。
— 田山花袋 『道綱の母』 青空文庫
身の内に漲りわたるその心を何うしたら好いか、それに窕子は朝に夕に惑つてゐた。
— 田山花袋 『道綱の母』 青空文庫
かみさんが白い手拭いをかぶって、朝に夕に裏の畑に桑を摘みに行く。
— 田山花袋 『田舎教師』 青空文庫
そのわびしい秋の姿をお染は朝に夕に悲しく眺めた。
— 岡本綺堂 『鳥辺山心中』 青空文庫
作例 · 標準
朝に夕にの例文