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算勘

さんかん
名詞
1
標準
文例 · 用例
こういうこと、主人が何といおうと、家の長老たるべきものが、よきに計らうべきだが、藤井も安井も算勘の吏で、時務ということを知らん。
菊池寛 吉良上野の立場 青空文庫
向象賢はまた『仕置』の中に以後士族として学文、算勘、筆法、謡、医道、庖丁、馬乗方、唐楽、筆道、茶道、立花などの中何か一つ嗜んでいない者はどんなに身分の善い者でも官吏には採用しないぞと書いています。
伊波普猷 琉球史の趨勢 青空文庫
が、駄弁はこのくらい、計算勘定しましょう」築土新吾坐ると同時に、相手に物をいわせまいと、勝ち誇った高飛車態度。
国枝史郎 剣侠受難 青空文庫
四 算勘の名人此は何処からどうして来た人とも、今以て判然せぬが、安政の大地震の時の事である。
折口信夫 三郷巷談 青空文庫
忠作は算勘が利いて才気があったから、出前持をせずに帳場へ坐らせられることになって三日目の晩、店へ現われた田舎者体の男と計らず面を見合わせて、「おや、お前さんは……」「お前さんは……」 これは甲州の、徳間入の川の中以来の会見であって、田舎者らしい男は七兵衛であります。
市中騒動の巻 大菩薩峠 青空文庫
だから、今までの幕で、重太郎の手に掛った者が、都合五十人ばかりになっている勘定だが、この場に至るともう算勘の及ぶところではない。
流転の巻 大菩薩峠 青空文庫
しかし、たとえ二千五百人にしろ、三千人にしろ、芝居そのものの筋書には限定した数字が書いてあるのだから、まだ始末がいいが、舞台そのものの上に於ける人の数は無限であるから、算勘に乗らない。
流転の巻 大菩薩峠 青空文庫
彼は熱血男兒なり彼は粗放なる如くにして、其實精細の算勘に富み、直角的なる如くにして、反つて曲線的の行路を歩む※唯だ惡を知りて惡を行はず、利害に明かにして利害に拘束せられざる、乃ち是れ彼れの彼れたる所以なり。
鳥谷部春汀 明治人物月旦(抄) 青空文庫