血雨
けつう
名詞
標準
文例 · 用例
二剣、その所をべつにしたが最後、波瀾は激潮を生み、腥風は血雨を降らすとの言い伝えが、まさに讖をなしたのである。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
これに端を発した刃風血雨。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
二十五 無心で通り過した甲府の城下――その昔、ここで、自分たちに縁を引いたそれぞれの人たちが、腥風血雨をくぐり歩いた昔話も、与八は一切知らぬが仏――こんな山国の中に、またたいそう賑やかなところがあったもの。
— 弁信の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
この巻に、最も多く写そうとして写し得なかった京洛天地の夢は、僅かに近藤勇、伊東甲子太郎一派抗争の血雨の一段にとどまり、時代は幕末から維新に向って大きく枢軸が移ろうとする。
— 京の夢おう坂の夢の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
今の京都の天地にはところによっては腥風血雨であるが、まだまだ千年の京都の本色は動かない。
— 山科の巻 『大菩薩峠』 青空文庫