蹴付
けんつけ
名詞
標準
文例 · 用例
「石が降るという話はめずらしくない、大抵は狸などがあと足で小石を掻きながら蹴付けるのだが、これはそうでない。
— 岡本綺堂 『父の怪談』 青空文庫
砂の上に息詰まるほどタタキ投げられた上に、尻ペタをイヤという程下駄で蹴付けられてしまった。
— 夢野久作 『いなか、の、じけん』 青空文庫
そうして声高く、「お兄様……悪魔の美紅をよく御覧なさい」 と云うかと思うと直ぐに、傍に脱ぎ棄ててある紅矢の帽子から靴まですっかり盗んで身に着けるが早いか、ヒラリと「瞬」に飛び乗って、強く横腹を蹴付けながら、一足飛びに都の方へ飛び出しました。
— 夢野久作 『白髪小僧』 青空文庫
そうして何事と驚く家の者には一言も云わず、剣を腰に吊るして外套を着て帽子を冠るが早いか、廏へ行って馬を引き出して鞍も置かずに飛び乗りますと、イキナリ馬の横腹を破れる程|蹴付けました。
— 夢野久作 『白髪小僧』 青空文庫