番々
番々
名詞
標準
文例 · 用例
お秀は嘆息ついて、そして淋びしそうな笑を顔に浮かべ、「ほんに左様ですよ、人様のお話の取次をして何番々々と言って居るうちに日が立ちますからねエ」と言って「おほほほほ」と軽く笑う。
— 国木田独歩 『二少女』 青空文庫
宗右衛門は一番々頭の清之助や親類の男達に衛られながら葬列の中ほどを練つて歩いた。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
今や彼は衆を圧し、老練な一番々頭をまで抜いて店の主権をかち得ようとした。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
主人が独り遺した娘のお辻は、自然と彼の手中に来て、彼の妻となり、老齢で隠居した一番々頭の外に、主人の得意を譲りうけるものはなかつたので、その結果も自然と彼の処へ来た。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
一番々頭が持参する日々の出納帳もあまり身にしみては見なかつた。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
十右衛 一番々頭の伝兵衛という者でございます。
— 岡本綺堂 『勘平の死』 青空文庫
その時には山門寺門の学者達を召されて、番々に「往生要集」を講じ、各々の所存を述べさせられたが、法然も仰せに従って披講をした。
— 中里介山 『法然行伝』 青空文庫
一番々々|番へられる相手方の詩句は、漢詩としては類型式なり、断篇風な物であつても、此先進文学の持つよい態度が、敷き写しに伝へられてゐた。
— 後期王朝文学史 『女房文学から隠者文学へ』 青空文庫