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豆狸

まめだぬき
名詞
1
標準
small tanuki
文例 · 用例
――俗に、豆狸は竹の子の根に籠るの、くだ狐は竹筒の中で持運ぶのと言うんですが、燈心で釣をするような、嘘ばっかり。
泉鏡花 半島一奇抄 青空文庫
滑稽な化物は唐傘の一本足で、愛嬌のあるのは一ツ目小僧が、大阪の子供に人気のあるのは、酒を買いに行く豆狸である。
国枝史郎 妖異むだ言 青空文庫
細長くって真白な皮でできた襟巻らしいものの先に、豆狸のような顔が付着しているのも滑稽に見えた。
夏目漱石 彼岸過迄 青空文庫
こういう時こそ女狐なぞが豆狸やイタチの襟首をつかまえてダッキのお千かお万ぐらいの真価を発揮してくれそうなものだとひそかに期待したところが、そうはいかない。
坂口安吾 明日は天気になれ 青空文庫
私が思うには、獅子とか虎とかウワバミというものはまだしも女に敵しがたいところがあるが、豆狸やネズミやイタチは女狐ていどを手玉にとるには至芸に達していて、女は全然カスまざるをえなかったのではないかと思う。
坂口安吾 明日は天気になれ 青空文庫
どうしたというんだい、こりゃア……」 麻布の豆狸というのはあるが、御山内にももんじいが出るという話はまだ聞かない。
萩寺の女 平賀源内捕物帳 青空文庫
」「光丸さんと、二人で、……」 コヨという、もう、五十になる仲居頭、背が低く、色が黒く、なにからなにまで小柄な女、豆狸のような面相をしているけれども、しっかり者で、「丸金」の台所を切りまわしている。
火野葦平 花と龍 青空文庫