ほつれ毛
ほつれげ
名詞
標準
stray hair
文例 · 用例
春枝夫人もいと晴々しき顏色で、そよ/\と吹く南の風に鬢のほつれ毛を拂はせながら餘念もなく海上を眺めて居る。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
』と、そよと吹く海風に、鬢のほつれ毛を拂はせながら『魔の日、魔の刻とか申しましたねえ。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
と得右衛門居住い直して挨拶すれば、女房も鬢のほつれ毛掻き上げつつ静まりて控えたり。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
上前の摺下る……腰帯の弛んだのを、気にしいしい、片手でほつれ毛を掻きながら、少しあとへ退ってついて来る小春の姿は、道行から遁げたとよりは、山奥の人身御供から助出されたもののようであった。
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
」「死んだお稲さんの髪が乱れて……」 と美しい女は、衝と鬢に手を遣ったが、ほつれ毛よりも指が揺いで、「そして、それからはえ?
— 泉鏡花 『陽炎座』 青空文庫
ふと明いた窓へ横向きに成つて、ほつれ毛を白々とした指で掻くと、あの花の香が強く薫つた、と思ふと緑の黒髮に、同じ白い花の小枝を活きたる蕚、湧立つ蕊を搖がして、鬢に插して居たのである。
— 泉鏡太郎 『人魚の祠』 青空文庫
丁ど瞳を離して、あとへ一歩振向いた處が、川の瀬の曲角で、やゝ高い向岸の、崖の家の裏口から、巖を削れる状の石段五六段を下りた汀に、洗濯ものをして居た娘が、恰もほつれ毛を掻くとて、すんなりと上げた眞白な腕の空ざまなのが睫毛を掠めたのである。
— 泉鏡花 『城崎を憶ふ』 青空文庫
町も人もうらぶれたように風に吹かれて、都会の憂愁がほつれ毛のようにふるえていた。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
作例 · 標準
結んだ髪から、数本のほつれ毛が飛び出している。
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朝の忙しい時間、彼はサッと手でほつれ毛を撫でつけた。
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細いほつれ毛が顔にかかり、少し邪魔だった。
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