はした金
はしたがね
名詞
標準
paltry sum of money
文例 · 用例
取りあってくれない奴だの、ばかにして話に乗らない奴だの、自分の金の不足になったことだけを知っていて、油を搾ろうとする奴だのにかかってはまったく面倒だ……それとももう一度婆やを泣かせようかとも思ったが、はした金にありつくのに、婆やの長たらしい泣き言を辛抱して聞いているのはやりきれない。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
復一がいつまでもそのまま肩で息を吐き、眼を瞑っている前の水面に、今復一によって見出された新星のような美魚は多くのはした金魚を随えながら、悠揚と胸を張り、その豊麗な豪華な尾鰭を陽の光に輝かせながら撩乱として遊弋している。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
僅々二三百圓のはした金を石に記するものも多し。
— 大町桂月 『宗吾靈堂』 青空文庫
「四千や五千のはした金で妾をすっかり自由にしたつもりでいるんでしょう。
— 平林初之輔 『アパートの殺人』 青空文庫
そして、たとへば、四五千圓もかけて造つた女郎屋が、僅か二三百圓のはした金で賣り物に出てゐても、誰れも買ひ手がないほどのみじめな状態にある。
— 斷橋 『泡鳴五部作』 青空文庫
ポケトには、まことに僅かのはした金しかないその洋服すがたも、自分ながら見すぼらしかつたが、さびしい暗い町を歩くには多少安心であつた。
— 憑き物 『泡鳴五部作』 青空文庫
しかし二円や三円のはした金では買へぬと聞いてあきらめてゐた。
— 正岡子規 『病牀六尺』 青空文庫
君が三千のはした金をもたないなんて!
— 坂口安吾 『金談にからまる詩的要素の神秘性に就て』 青空文庫
作例 · 標準
彼は、たった「はした金」のために友情を壊すような人間ではない。
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「そんな「はした金」で私を釣ろうとするな!」と、彼は怒鳴った。
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この仕事で得られるのは「はした金」だが、経験を積むためには悪くない。
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