あるに
あるに
接続詞
標準
and yet
文例 · 用例
芭蕉は、一物と他物との合体の瞬間に於ける妙といふことを、非常に大切にしたのであるが、そして恐らく此の事こそ俳句の最高眼目たるものでもあらうが、その眼目が射当てられるためには、蓋し情理的であるよりもおのづと感覚的である方が適切であるに相違ない。
— 中原中也 『新短歌に就いて』 青空文庫
然し材料の少いことが表現の困難だとは限らぬし、私の今感じてゐる好い気持は、どうしても好い気持であるには相違ないのだ。
— 中原中也 『深夜の峠にて』 青空文庫
此処の景色を私は好きである、坂は段々勾配を増し、酔つて夕陽に照らされてスタコラゆけば、まるで我が身か、我が身が運ぶ箱か分らず、多分今飲んだビールを運ぶ容器であるに相違なからう。
— ――不真面目なわが心…… 『その一週間』 青空文庫
彼の神経は、近代文明の病癖を受けて針のやうに過敏であり、その感覚は驚くべく洗練された者であるにも関らず、彼の精神は全く子供のやうな単純さと、野蛮人のやうな生生した原始的の驚きに充たされて居る。
— 愛の詩集の終りに 『愛の詩集』 青空文庫
故にその同情は憐憫であり、侮辱であるにすぎないだらう。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の死』 青空文庫
彼は單に聰明であり、そして聰明であるにすぎないといふことが、私の芥川君に對する不滿であつた。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の死』 青空文庫
ありとある微分値の間を駆け巡り、今日積分値にまで漸く辿りついてみると、案外に道は近きにあるに驚かざるを得ない。
— 中原中也 『詩に関する話』 青空文庫
一度、基督教の伝導婦を妻君に持つ、丸顔の、袴など高く穿くが何だか自堕落な感じの、植物課の教師が訪ねて行つた時、校長は、妻が酷いヒステリーなので、随分私も学校で嫌な顔をしてゐる日があるに違ひないがと話した。
— 中原中也 『校長』 青空文庫
作例 · 標準
努力あるにしたがって成果が出た。
経験あるに従って知識が増えた。
学習あるに応じて理解が深まった。
医学知識あるに応じて診断精度が上がる。