透かし見る
すかしみる
動詞
標準
文例 · 用例
亀姫 (扇子を顔に、透かし見る)ああ、ほんになあ。
— 泉鏡花 『天守物語』 青空文庫
そして、上段の左右に二つ並んでいる、紋章の一つを、創紋の写真に合わせて電燈で透かし見ると、そのとたんに、思わず二人の口から呻きの声が洩れた。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
が、滝人には、そうしている動作にも、異様な冷たさや落ち着きがあって、やがて舐め飽きると、今度は試験管でも透かし見るように、稚市の身体を、これよとばかりに高く吊し上げた。
— 小栗虫太郎 『白蟻』 青空文庫
ジャン・ヴァルジャンは人家や壁に沿って影のうちに身を潜め、光の方を透かし見ることができた。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
黎明の明るみのうちに透かし見ると、抜き身のサーベルらしいひらめきも見え、鉄の鎖を動かしてるような響きも聞こえた。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
それはごく普通のいたってまっとうなひとりの若人の形をしており、明るい甲板に投影された力強い影のうちに、桃から生まれたなどという類い希なる運命を透かし見ることなど全く不可能だ。
— 石塚浩之 『桃太郎』 青空文庫