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掘り

ほり
名詞
1
標準
文例 · 用例
古い砲彈の碎片などが掘り出されてそれが要塞區域の砂の中で まつくろに錆びついてゐたではないか。
萩原朔太郎 定本青猫 青空文庫
我々の遠い先祖は、冬の来る前に穴を掘り、熊や狐やの獣と共に、小さくかじかまつて生きたへて居た。
萩原朔太郎 冬の情緒 青空文庫
われはつちを掘り、つちをもりて、日毎におんみの家畜を建設す、いま初夏きたり、主のみ足は金屬のごとく、薫風のいただきにありて輝やき、われの家畜は新緑の蔭に眠りて、ふしぎなる白日の夢を畫けり、ああしばし、ねがはくはこの湖しろきほとりに、わがにくしんをしてみだらなる遊戲をなさしめよ。
萩原朔太郎 初夏の祈祷 青空文庫
附近一帯の水涸れで、工面のいい家は、どん/\井戸を掘り下げたり、水道を引いたりして、文字通り「涼しい顔」をしてゐられるのであるが、この埃の溜つた井戸の使用者は借家人であり、その家主は、前代は財布の紐で首でも吊つたんではないか、と疑はざるを得ない吝ん坊なのである。
葉山嘉樹 井戸の底に埃の溜つた話 青空文庫
だもんだから、近所隣で井戸を掘り下げると、そこで最初はおとなしく見物してゐるが、水気を含んだ土が出て来、土混りの赤又は黒の水が出るに及んでは、子供心に冷静を失つてしまふのである。
葉山嘉樹 井戸の底に埃の溜つた話 青空文庫
秋山は子供を六人拵えて、小林は三人拵えて、秋山は稍ずるく、小林は掘り出した切り株の如く「飛んでもねえ世の中」を渡っていた。
葉山嘉樹 坑夫の子 青空文庫
秋山は陸面から八十尺の深さに掘り下げた、彼等自身の掘鑿を這い上りながら、腰に痛みを覚えた。
葉山嘉樹 坑夫の子 青空文庫
だから、捲上の線は余分な土や岩石を掘り取らないように、四十五度以上にも峻嶮に、川上と川下とから穴の中に辷り込んでいた。
葉山嘉樹 坑夫の子 青空文庫