金布
きんふ
名詞
標準
文例 · 用例
師匠は額縁を取り出してコツコツと敲いて音を試したりしていたが、軈て立って、うしろの戸棚から金布をかむせた小枠をとりおろした。
— 矢田津世子 『※女抄録』 青空文庫
学校の教師朋友などが送別の意を表して墨画の蘭竹または詩など寄合書にしたる白金布の蝙蝠傘あるいは杖にしあるいは日を除け、道々も道中の気遣いを故郷の恋しさと未来の大望とか悲しみ悦び憂いをかわるがわる胸中に往来したれば、山川の景色も目にはとまらずしてその日の暮がたある宿に着きたり。
— 饗庭篁村 『良夜』 青空文庫
その上、夥しい金布の贈物を残して、刈屋頼母、大川内の峡から駕を戻して行った。
— 吉川英治 『増長天王』 青空文庫