足の踏み場もない
あしのふみばもない
表現形容詞
標準
very messy
文例 · 用例
第一、床の間や置戸棚の上は勿論畳の上まで、書きつぶし、原稿用紙や新聞や雑誌や手紙がまるで紙屑屋の家のように、置きっ放しにしたまま、うず高く積まれているし、蒲団はしきっぱなしだし、足の踏み場もない。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
楽屋は下座敷の八畳と六畳をぶちぬいて、踊り子全体をともかくもそこへ割り込ませることにしたのであるが、何をいうにも子供が多いのに、又その世話をする女や子供が大勢詰めかけているので、ここは二階以上の混雑で殆ど足の踏み場もないくらいであった。
— 少年少女の死 『半七捕物帳』 青空文庫
ただその男どもが其處で寢起きしてゐるのか、昔私が人生の絨毯の一部を見て樂しんだホテルの廣間には、ベッドやら臺所道具やらが足の踏み場もないくらゐに散らかつてゐた。
— 堀辰雄 『四葉の苜蓿』 青空文庫
足の踏み場もないほど、こわれた物の破片で、いっぱいであった。
— 海野十三 『超人間X号』 青空文庫
――フォルチャ・ヘテロフィラと呼ばれる三畳紀の松柏類やポトザミテスという中世代の蘇鉄類がしんしんと繁り、その根元には、網羊歯や土筆のたぐいが足の踏み場もないほどはびこっている。
— 久生十蘭 『地底獣国』 青空文庫
が、何がさて、足の踏み場もないほどに積込まれた上に、荒天続きの後を受けて、決して穏かな海ではない。
— ある新聞記者の見た敗戦 『比島投降記』 青空文庫
うづ高いほど積まれてゐた屍体からいつのまにか泌みだした血あぶらで、床はいちめん足の踏み場もない有様だつたといふことです。
— 神西清 『死児変相』 青空文庫
床の入口に近いところに、これもやはり油じみて黒光りのしてゐる冷飯草履が丁寧に揃へてあり、身の廻りのものといつたら唯それだけ、あとは足の踏み場もないほど、ぎつしり画架やカンヴァスで埋まつてゐるのでした。
— 神西清 『死児変相』 青空文庫
作例 · 標準
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