湯治客
とうじきゃく
名詞
標準
visitor at hot springs resort
文例 · 用例
都会から来た避暑客は、既に皆帰ってしまって、後には少しばかりの湯治客が、静かに病を養っているのであった。
— 散文詩風な小説 『猫町』 青空文庫
けれども、その慚愧の念さえ次第にうすらぎ、この温泉地へ来て、一週間目ぐらいには、もう私はまったくのんきな湯治客になり切っていた。
— 太宰治 『断崖の錯覚』 青空文庫
……朝餉を濟ますと、立處に床を取直して、勿體ない小春のお天氣に、水を二階まで輝かす日當りのまぶしさに、硝子戸と障子をしめて、長々と掻卷した、これ此の安湯治客、得意の處。
— 泉鏡太郎 『鳥影』 青空文庫
蹴込へ片足を掛けて待つて居たのでは、大に、いや、少くとも湯治客の體面を損ふから、其處で、停車場の出口を柵の方へ開いて、悠然と待つたのである。
— 泉鏡太郎 『飯坂ゆき』 青空文庫
東京から一つの仕事を抱えて来て、ここで毎日原稿紙にペンを走らしている私は、他の湯治客ほどに雨の日のつれづれに苦まないのであるが、それでも人の口真似をして「どうも困ります」などといっていた。
— 岡本綺堂 『磯部の若葉』 青空文庫
あるものは温泉場の湯治客のように、わざと倦怠な歩き方をする。
— 織田作之助 『夜の構図』 青空文庫
期せずして、一人の女學生と三人の湯治客と來り加はり、『旅は路伴れ』の感、殊に深し。
— 大町桂月 『阿武隈川水源の仙境』 青空文庫
本年湯治客にして旭嶽に登りたるは、余等一行に始まる。
— 大町桂月 『阿武隈川水源の仙境』 青空文庫
作例 · 標準
湯治客で賑わう温泉地は、活気に満ちていた。
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旅館の主人は、湯治客一人ひとりに丁寧なサービスを提供している。
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長期滞在する湯治客のために、自炊施設も完備されている。
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