豊頬
ほうきょう
名詞名詞-の形容詞
標準
plump cheeks
文例 · 用例
着物の青も豊頬の紅も昔よりもかえって新鮮なように思われるのであった。
— 寺田寅彦 『青衣童女像』 青空文庫
この頃からその容貌も峭刻となり、肉落ち骨|秀で、眼光のみ徒らに炯々として、曾て進士に登第した頃の豊頬の美少年の俤は、何処に求めようもない。
— 中島敦 『山月記』 青空文庫
短躯肥満、童顔豊頬にして眉間に小豆大の疣を印したミナト屋の大将は快然として鉢巻を取りつつ、魚鱗の散乱した糶台に胡座を掻き直した。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
大きな、笑うと目元に小皺の寄る、豊頬した如何にも愛嬌のある円顔で、形も大柄だったが、何処か円味が有り、心も其通り角が無かった。
— 二葉亭四迷 『平凡』 青空文庫
二十貫近くの肉体が見る間に骨と皮だけになり、張切っていた特号の軍服もダブダブボロボロ、紅顔|豊頬、みずみずしかった切長の黒瞳も、毛を毟られたシャモみたいな肌になり顴骨がとびだし、乾いた瞳に絶えず脅えた表情がよみとられた。
— 田中英光 『さようなら』 青空文庫
二十貫近くの肉体が見る間に骨と皮だけになり、張切っていた特号の軍服もダブダブボロボロ、紅顔豊頬、みずみずしかった切長の黒瞳も、毛を毟られたシャモみたいな肌になり顴骨がとびだし、乾いた瞳に絶えず脅えた表情がよみとられた。
— 田中英光 『さようなら』 青空文庫
あとできくと主人は、妻の変死事件を外に知らせたくないのと、学校を休むことはいかんというので、あの日、駿太郎はやはり学校に出ていたのだつた) 彼は十五歳で、中学の二年生だが、白い豊頬に幾分紅をおびた上品な美少年である。
— 浜尾四郎 『殺人鬼』 青空文庫
父親の善兵衛さんは、名の通りの人物で、今なら差当り、クラシカルなモデルにでも役にたとうが、そのころでは高い鼻と豊頬とのもちぐされで、水鼻をたらして、水天宮様のお札を製造する内職よりほか仕事がなかった。
— 長谷川時雨 『テンコツさん一家』 青空文庫
作例 · 標準
赤ちゃんの豊頬を指で優しくつつくと、くすぐったそうにキャッキャと笑い声をあげた。
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浮世絵に描かれた美人画の女性は、切れ長の目に豊頬という当時の理想的な顔立ちをしている。
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おいしいケーキを一口食べた瞬間、彼女の豊頬がさらに緩んで幸せそうな表情になった。
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