酔後
よいご
名詞
標準
文例 · 用例
題して酒中日記という既に悲惨なり、況んや実際彼の筆を採る必ず酔後に於てせるをや。
— 国木田独歩 『酒中日記』 青空文庫
社長は別室へ酔後の昼寝をしに行った。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
酒も飲まないのだけれども、酔後の水と同様に、胃の腑に味覚ができて舌の知らない味を味わい得たと思うほど快く感じた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
今後は酔後断じて、敬治君や樹明君といつしよに街へ出ないことを決心する、そして私一人に関する限りに於て、料理屋やカフヱーや、さういふ享楽境、遊蕩場所へ立ち寄らないことを誓約する、それぐらゐの覚悟を持つてゐなければ、とうてい真実の生活は出来ない、随つて真実の句も生れない。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
」蘭軒の集には、「劉君美春夜酔後過丸山花街、忽見一園中花盛開、遂攀樹折花、誤墜園中、有嫖子数人来叱、看之即熟人也、君美謝罪而去云、詩以調之」として七絶が二首ある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
五十川顱依様、而髪五分、以示勇猛状、時或酔後夜行、途次往々顛※人以為快」と云つてゐる。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
餉台の上に両肱を突いた叔父が酔後の欠を続けざまに二つした。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
この道理は薬を使って、脳髄だけを麻酔させた場合と全然同一であるのを見ても、容易に首肯出来るのであるが、しかし又、この麻酔後の疲労と、夢中遊行後の疲労とは、そんな風に全然同じ性質の疲労でナカナカ鑑別が出来にくいものだから、非常に面白い法医学上の研究問題となる事がある。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫