寝附
ねふ
名詞
標準
文例 · 用例
床に這入りましてからいつまでも寝附かれませんくらゐ苦しい事はございませんわ。
— 鈴木三重吉 『桑の実』 青空文庫
一頃悪い癖が附いて寄席に行かないと寝附かれないようになったこともある。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
毎晩、何時頃に寝るのかお前達は……」「両親達はラジオを聴いてから一時間ばかりで寝附きますから、私たちが寝付くのはドウしても十二時過になっておりました。
— 夢野久作 『巡査辞職』 青空文庫
斯の神経の強い子供は姉さんに抱かれなければ寝附かなかつた。
— 島崎藤村 『出発』 青空文庫
ことに、一夜眠った明方の湖水の静けさ、恐らく深々とあたりの山腹に動いているであろう朝靄の真白さ、その中を啼いて渡る杜鵑の声、若葉の輝き、すべて身近にまじまじと見る様な気がして、なかなかに寝附かれないほどであった。
— 若山牧水 『みなかみ紀行』 青空文庫
食わす位ならまだ我慢もしよが、どんと寝附かれて動きもこじりも出来んようになったらどうするぞ!
— 横光利一 『南北』 青空文庫
彼は昨夜酔いつぶれて帰ったなり寝床へ俯伏せになっておーおーと泣く中に寝附いていたので、洋服着のままであった。
— 金史良 『天馬』 青空文庫
僕は飲み慣れない強い酒を色色飲んだので却て頭が冴えて容易に寝附かれなかつた。
— 與謝野寛、與謝野晶子 『巴里より』 青空文庫