西枕
にしまくら
名詞
標準
文例 · 用例
東枕も、西枕も、枕したまゝ何處をさして行くのであらう。
— 泉鏡太郎 『雨ふり』 青空文庫
いつも東枕で寝る私が、その晩に限って、偶然西枕に床を敷いたのも、何かの因縁かも知れません。
— 夏目漱石 『こころ』 青空文庫
難かしい仕事をひきうけて、それを成るべく疲れないで仕遂げようとする前の晩は、西枕で寝るのが一番いいとしてあります。
— 大正十四(一九二五)年 『茶話』 青空文庫
有名なるピアニストの経験によると、西枕に寝た次ぎの日は、演奏が上手に出来ますが、南枕に眠るといつもきまつて不出来ださうです。
— 大正十四(一九二五)年 『茶話』 青空文庫
余は西枕にて、ガラス戸にやや背を向けながら、今母が枕もとに置きし新聞を取りて臥しながら読む。
— 正岡子規 『明治卅三年十月十五日記事』 青空文庫
」「いつも南枕だつたら北枕に、東枕の癖があるなら、西枕にして」「怖いワ、私」「これは誰にも言つちやいけませんよ、――若旦那の彌三郎さんは、お家へ入られるやうに、私からお内儀さんに頼んで置きます」 少し先へ行つた、和泉屋の皆吉に聽えないやうに、平次は二人の娘に囁くのでした。
— 江戸の夜光石 『錢形平次捕物控』 青空文庫