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金看

きんかん
名詞
1
標準
文例 · 用例
われ、事に於いて後悔せず、との菊池氏の金看板の楯の弱さにも、ふと気づいて、地上の王者へ、無言で一杯のミルクささげてやって呉れる決意ついたら、それが、また、君のからだの一歩前進なること疑う勿れ。
太宰治 HUMAN LOST 青空文庫
屋根附の中風薬の金看板なぞ見える小さな町だが、今までの寒山枯木に対して、血の通う人間に逢う歓びは覚える。
岡本かの子 東海道五十三次 青空文庫
なるほど門のはしらには、小医リンパー先生と、金看板がかけてある。
宮沢賢治 北守将軍と三人兄弟の医者 青空文庫
これは自分の買って出るような事件があるかないかを当たって見るので、ないとなるとフンといったような顔つきで同心控え室の片すみに陣取り、もう右門党のみなさまがたにはおなじみな、あのひげをぬく癖をあかずにくりかえしくりかえし、半日でも一日でも金看板のむっつり屋をきめ込むのがそのならわしでした。
青眉の女 右門捕物帖 青空文庫
だんなの一枚看板がむっつり屋であるように、あっしの能書きたくさんもみなさまご承知の金看板ですからね。
青眉の女 右門捕物帖 青空文庫
金看板どおりにむっつりおし黙って、すたすたと甲州口を西へ西へと急いでいましたが、行くことおよそ十町ばかり、道を少し左へ切れて武蔵野特有の疎林に囲まれながらわびしく営まれていた幽光院というお寺を見つけると、さもわが家のごとく、すうと奥へはいってまいりました。
血染めの手形 右門捕物帖 青空文庫
黙然たることその金看板のごとく、行動の疾風迅雷的にして、その出所進退の奇想天外たることまたいつものとおりで、面に自信の色を現わしながら颯爽として足を向けたところは、伝六のいったつじ君の徘徊している柳原の土手ではなくて、つい宵の口に通ったばかりのあの紀国坂だったのです。
笛の秘密 右門捕物帖 青空文庫
大またにすたすたと裏小路へ抜けて、金看板のむっつりぶりもあざやかに、一路目ざした方角がまたじつに意外でした。
献上博多人形 右門捕物帖 青空文庫