笹舟
ささぶね
名詞
標準
toy bamboo-leaf boat
文例 · 用例
そは舟も髫髪児が流れに浮くる笹舟の如くさゝやかにして、浪の舟腹打つ音すら、するかせぬかといふ程なるより、魚も流石に嫌はぬなるべし。
— 幸田露伴 『鼠頭魚釣り』 青空文庫
季節と水の流れはわたくしを笹舟のように川下の夏へ移して今度はわたくしは多那川べりの鷺町の女乞食になりました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
妻が彼地に赴いてからは、その注意の眼に加へて恋々の想ひを含めて、若しや笹舟に載せられた花言葉でもが流れて来ぬものか――とさへ、屡々考へて、流れのさまを見守ることも、私にとつてはさして無稽でも感傷でもなかつた。
— 牧野信一 『バラルダ物語』 青空文庫
町の子のあたしが、笹舟を流すことを知ったのも、麦笛を吹いたのも、夜蒔きの瓜の講釈をきいたのも、田圃へどじょうを突きに行ったのも、根岸の里住居のたまものだった。
— 長谷川時雨 『チンコッきり』 青空文庫
妾はそのほかにも、舌切雀の遊戯を踊ったりして寝ているはらからを悦ばせることをやったけれど、必ずその途中で母の命令が出て、妾は庭へ下りると立葵の花を折ってきたり、蜻蛉草を摘んできたり、或いはまた大笹の新芽から出てきた幅の広い葉で笹舟を作ってもってきたりするのであった。
— 海野十三 『三人の双生児』 青空文庫
しかしながら子供ごころにも気のついたことは、庭へ下りて持ってくるのが、立葵であっても蜻蛉草であっても、それからまた笹舟であっても、どれであろうと大した違いがないのだった。
— 海野十三 『三人の双生児』 青空文庫
○みのをはるかな稚い日の思い出を今朝下って来る笹舟がある。
— 一九四三年(昭和十八年) 『日記』 青空文庫
もしわれ歐羅巴の水を望むとすれば、そは冷やかに黒き沼なり、かぐはしき夕まぐれ、うれひに沈むをさな兒が、腹つくばひてその上に五月の蝶にさながらの笹舟を流す。
— LE BATEAU IVRE 『醉ひどれ船』 青空文庫
作例 · 標準
小川に笹舟を浮かべ、どこまで流れていくか競い合った。
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子供の頃、雨上がりの水たまりで笹舟を作って遊んだ記憶がある。
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笹舟は、夏の風物詩として昔から親しまれてきた。
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