靴店
くつてん
名詞
標準
文例 · 用例
相手になっているのは、これも勤勉な隣街の大きな靴店のおやじだ。
— 岡本かの子 『巴里の秋』 青空文庫
糊と皮の匂がぷんぷんしている開け放しの靴店では、亭主が中腰に踞んで燈明の光りで靴を縫い合せ乍ら、喉一杯の声を張り上げて土語の歌を唱って居た。
— 直木三十五 『大衆文芸作法』 青空文庫
しかも、撮影されている「女主人」は「おでんや」、フランス女の洋服店主、支那料理店主、東京一高価な靴店セキドの女主人、洋服布地店主など、つまり有閑婦人の消費的生活、浪費趣味をとりあげ反映しているにすぎない。
— 宮本百合子 『婦人雑誌の問題』 青空文庫
パリではブルールの有名な婦人靴店の内で、こみ合って亢奮し、よりよいサーヴィスを嫉妬ぶかく求めている一人一人の婦人客の足もとにひざまずいて世話をしているのも白いカラーに黒服しなやかな娘たちだった。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
「祖父さんの云ったことを忘れちゃ駄目だよ」 従兄サーシャの上にもう一人番頭がいるという程度のその靴店で、ゴーリキイの仕事というのは、毎朝サーシャより一時間早く起きて、先ず主人達、番頭、サーシャの靴を磨く。
— ――幼年時代・少年時代・青年時代―― 『マクシム・ゴーリキイの伝記』 青空文庫
靴店に見立てたっていい。
— 豊島与志雄 『女心の強ければ』 青空文庫
東條靴店に久し振りにて行く。
— 清澤洌 『暗黒日記』 青空文庫
河原町T・H靴店で靴を買う。
— 谷崎潤一郎 『鍵』 青空文庫