くず
くず
名詞
標準
文例 · 用例
次第に彼は放蕩に身を持ちくずし、とうとう壮士芝居の一座に這入った。
— 萩原朔太郎 『日清戦争異聞(原田重吉の夢)』 青空文庫
温泉附近の路が酷くくずれている、宿の前で嗽いをした筧の水などは、埋没してしまっている。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
石小舎の前には、樺や偃松が、少しは生えて、生々しい緑が捨てられている、谷底一杯は石の破片で埋まっていると言って、いいくらいで、白壁のような残雪が、崖の腹からくずれかかってその破れ石の上を、継ぎ剥ぎに縫っている。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
ともかくも、赤く焼けてくすぶった熔岩や、白ッちゃけた岩脈のくずや、黒い小粒の砂礫が、無秩序に積み累ねられたところは、九千尺に近い山中というよりも、かきや蛤の殻を積み上げた海辺にでも、たたずんでいるようであった。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
その雪田もズッと裾の方へ行くと、雪の穹門から水が滾々と湧き出ていて、洞内に高山植物などが美しく咲いている、但し夏日うっかり奥まで深く這入ると、雪がくずれて圧倒する危険がないとも限らぬ。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
凧の緒のようなワイアを引っぱってレットは、ガラガラッと船尾から、逆巻く、まっ黒な中に、かみつかんばかりに白い泡を吐く、波くずの中へと突進した。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
と思うと、そのすぐ次には「おれ一人でいくらあせって見ても始まらない話だ、坊主でも女郎買いをするではないか、おれらは人間の中のくず扱いにされているんだ」と、社会が自分に強制するところの職分及び生活範囲を、自分から容認してしまうのであった。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
地理的にいっても、社会的にいっても、海は最も低いところで、そこへ流れて来た「人間のくず」どもは、現社会の一切ののろいを引き受けて来ているように見えた。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
ウィキペディア曖昧さ回避
くず: クズ - 植物および食品。葛。 屑 - 役に立たない物や人のこと。がらくた、廃棄物などを参照。 くず - フジテレビの番組「ワンナイR&R」の企画ユニット。山口智充と宮迫博之によるゆず (音楽グループ)のパロディ・デュオ。ワンナイR&R#くず参照。 国栖 - 上古に奈良県吉野地方・茨城県などに住んだ土豪集団。
出典: くず — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0