雑把
ざつわ
名詞
標準
文例 · 用例
〇「慍は怒なり」『鄭玄註』というのは、大雑把な解釈で詳しいものでは無い。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
『論語』は、大雑把に言えば、全て孔子の弟子が善言を記したものであり、詳しく言えば孔子の弟子の曽子の弟子である楽正子思の徒が記纂したもので、また孔子の弟子の有若の弟子等が記したところも有るので、単に子曰とあるのは孔子で無ければならない、そう考えられるのである。
— 幸田露伴 『一貫章義(現代訳)』 青空文庫
それも安くて割のいいものを捜すとか、古いものを押っくり返し染め返したり、仕立て直したり、手数をかけるだけの細かい頭脳を働かすことはしないで、すべて大雑把にてきぱき捌いて行く方で、大抵は呉服屋まかせであったが、商売人の服装には注意を怠らなかった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
大雑把な愚策 支那語正科説に就て ▼パアマネント禁止説とか、中等学校で支那語を正科にするといふ説は、今の処風説に止まつてゐるが、この種の噂が民衆の間をとびまはつてゐる時、問題の本質的解明は依然として残されたまゝである。
— 大波小波 『小熊秀雄全集-20』 青空文庫
しかし「山の手」を註して、 山手――原意是近山的地方、此処却専指東京本郷一帯高地、……云々と云ふのは少し大雑把である。
— 芥川龍之介 『日本小説の支那訳』 青空文庫
経済学者に言わすれば、これ需要供給の然らしむるところと、大雑把に一言で解決するであろうが、これを個人々々の場合に当て嵌めると、人の問題は死んだ物件の需要供給とは大いに異う。
— 新渡戸稲造 『自警録』 青空文庫
十一谷君の碁は堅実、私の碁は大雑把で、棋風は異っていたが、勝負の数は互角だった。
— 豊島与志雄 『十一谷義三郎を語る』 青空文庫
今日の条件豊島与志雄 ごく大雑把にそして極めて素朴に、人間の生活の理想的な在り方を考えてみる。
— 豊島与志雄 『今日の条件』 青空文庫