虫が知らせる
むしがしらせる
表現動詞-一段
標準
to forebode
文例 · 用例
虫が知らせるとでもいうのか、これが生涯の別れになろうとは、僕は勿論民子とて、よもやそうは思わなかったろうけれど、この時のつらさ悲しさは、とても他人に話しても信じてくれるものはないと思う位であった。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
およそ情のある男女の間といふものは、不思議に離れてもまた合ふもので、虫が知らせるといふものか何うか分らぬが、「慮つて而して知るにあらず、感じて而して然るなり」で、動物でも何でも牝牡雌雄が引分けられてもいつか互に尋ねあてゝ一所になる。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
実はな、ちょと私用で外出をいたしおりましたが、俗にかの、虫が知らせるとか申すような儀で、何か、心急ぎ、帰宅いたしますると、門口に車がごわりまして、来客かと存じましたれば、いや、」と、額を撫でて笑うのに前歯が露出。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
まあ、虫が知らせるとでもいうのかも知れねえが、それが又、奇妙にあたることがあるものだ。
— 大森の鶏 『半七捕物帳』 青空文庫
俗に、「虫が知らせる」ということが不思議に的中するためしがしばしばある。
— 鷹のゆくえ 『半七捕物帳』 青空文庫
かれが一散に駈けて帰ったのも、なにか虫が知らせるというようなことがあったのかも知れません。
— 岡本綺堂 『探偵夜話』 青空文庫
本来ならば唯そのままに行き過ぎてしまうのであるが、虫が知らせるというのか、半七は立ちどまって彼女のうしろ姿を暫く眺めていると、お光は更に両国橋に向って辿って行った。
— 金の蝋燭 『半七捕物帳』 青空文庫
「それは心配して来たに相違ないさ」「それ御覧遊ばせ、やっぱり虫が知らせるので御座います」「婆さん虫が知らせるなんて事が本当にあるものかな、御前そんな経験をした事があるのかい」「あるだんじゃ御座いません。
— 夏目漱石 『琴のそら音』 青空文庫
作例 · 標準
何となく虫が知らせて実家に電話したら、ちょうど母が倒れたところだった。
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嫌な予感がしたが、やはり虫が知らせた通り、待ち合わせ場所に彼は来なかった。
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虫が知らせたのか、彼はいつも持ち歩かない傘を今日は持っていった。
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