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欠存

けつあり
名詞
1
標準
文例 · 用例
かくて、例えば、熱と寒について私の有する観念は極めてわずかしか明晰で判明でないので、これらの観念によって、寒が単に熱の欠存であるのか、それとも熱が寒の欠存であるのか、あるいはまた両者共に実在的な性質であるのか、それとも共にそうでないのか、私はこれを見分けることができない。
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ところで或るものの観念であるかのように思われぬいかなる観念も存し得ないのであるから、もし実際に寒は熱の欠存以外の何物でもないことが真であるならば、寒を実在的な、積極的な或るもののように私に表現するところの観念が、偽と言われるのは不当でないであろう。
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というのは、誤謬は純粋な否定ではなく、かえって欠存、すなわち何らかの仕方で私のうちに存しなくてはならなかった或る認識の欠乏であるからである。
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そしてこの自由意志の正しくない使用のうちに誤謬の形相を構成するところのかの欠存が内在するのである。
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すなわち、欠存は、作用そのもののうちに、これが私から出てくる限りにおいて、内在するのであって、私が神から受取った能力のうちに内在するのではなく、また神に依存する限りにおいての作用のうちに内在するのでもない。
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しかるに、虚偽と罪過との形相的根拠がただそれにのみ存するところの欠存は、神の何らの協力をも必要としない、それは何ら実在的なものではなく、そしてもしその原因として神に関係させられるならば、それは欠存と言わるべきではなく、かえってただ否定と言わるべきであるから。
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かくて、例へば、熱と寒について私の有する觀念は極めて僅かしか明晰で判明でないので、これらの觀念によつて、寒が單に熱の缺存であるのか、それとも熱が寒の缺存であるのか、あるひはまた兩者共に實在的な性質であるのか、それとも共にさうでないのか、私はこれを見分けることができない。
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ところで或るものの觀念であるかのやうに思はれぬいかなる觀念も存し得ないのであるから、もし實際に寒は熱の缺存以外の何物でもないことが眞であるならば、寒を實在的な、積極的な或るもののやうに私に表現するところの觀念が、僞と言はれるのは不當でないであらう。
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